INCoS2009でポスター発表を行いました
11月4日から6日までスペイン・バルセロナで開催された国際会議「International Conference on Intelligent Networking and Collaborative Systems(INCoS2009)」において、ポスター発表を行いました。
発表タイトルは、「On the Packet Similarity of Real-time Streaming Services(リアルタイムストリーミングサービスにおけるパケット同一性について)」。近年、インターネットにおいて、ライブ放送やネットラジオなどのサービスが開始されており、webブラウザで簡単に視聴することができます。もし2台のコンピュータを並べて同じ番組を同時に視聴したとすると、同じ映像、同じ音声が再生されますよね。でも、本当に同じデータが送信されているのでしょうか。コンテンツというマクロな視点では同じものだけれど、データパケットというミクロな視点で見たときにはどうなっているのだろうか、これが本研究を実施するきっかけです。
インターネット上でサービス展開されているいくつかのライブ配信サービスを取り上げ、2台の端末で同じ番組を同時に視聴した場合に配信されるデータパケットをすべてキャプチャし、相互比較を行ってデータの同一性を調査しました。その結果、サービスによって同一性に違いがあるものの、同一番組を視聴していれば30〜90%のデータが同一であることが確認されました。本結果は、本研究室で研究を続けているμSEcast(ミューズキャスト)の適用可能性を示唆しており、μSEcastを利用することで映像配信トラヒックを削減することができることが分かりました。
今回の発表は、映像トラヒックの同一性分析に関する研究の初期段階のものですので、議論に十分な時間を取れてよかったです。頂いたコメントをもとに、更に研究を進めたいと考えています。
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