山本君、北田君、吉沢君が電子情報通信学会NS研究会で研究発表を行いました
修士課程2年の山本嶺君、修士課程1年の北田裕之君、吉沢剛君が、2009年3月3日〜4日に沖縄残波岬ロイヤルホテル(沖縄県読谷村)で開催された電子情報通信学会ネットワークシステム(NS)研究会で研究発表を行いました。
山本君の発表タイトルは、「アドホックネットワークにおける公平性を考慮したRTT駆動形トランスポートプロトコル」。本発表は、2008年12月に発表した内容を更に進展させたもので、山本君を中心に開発を行っているアドホックネットワークに適したトランスポートプロトコルの公平性を評価したものです。ネットワーク内には複数の通信フローが同時に存在しますが、これらの通信が互いに公平に処理されることが重要です。シミュレーションによる評価の結果、提案手法では十分な公平性が実現されているのみならず、速度変動が少ない安定した通信が可能となることが示されました。
北田君の発表タイトルは、「P2P型映像配信サービスJoostのトラヒック特性分析」。YoutubeやYahoo動画など、普及の一途をたどっている映像配信サービスですが、通信負荷の高い映像配信においてもピア・ツー・ピア(P2P)通信を利用する動きが盛んになっています。本研究では、P2P映像配信サービスの一つであるJoostを取り上げ、発生するP2Pトラヒックの特性を分析しました。分析の結果、Joostが複数の映像配信サーバを用意していることや、ユーザ間で発生している通信量、及びそれらの発生確率分布などが明らかになりました。
吉沢君の発表タイトルは、「無線メッシュネットワークにおける拡張性を考慮したリンク構築手法」。無線メッシュネットワーク(WMN)は、複数の無線アクセスポイントを無線通信で接続し、無線接続サービスエリアを拡張する方法です。WMNを構築する際、どのアクセスポイント同士を無線接続すればもっとも多くの情報を流すことができるかを考える必要があります。本研究では、流せる情報量のほかに、将来の拡張性を考慮してWMNを構築する手法を提案しました。計算結果から、提案手法と簡単なヒューリスティック手法を合わせて利用することで、適切なネットワークを構築できることが分かりました。
3名とも、来年度も研究を続ける予定ですので、更なる進展に期待しています!
※写真は、フロアから質問を受ける吉沢君。
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